2025.06.23

もう終わっているとわかっていても、手放せない関係がある

それが恋なのか、ただの執着なのか。
頭ではわかっているのに、「さようなら」を選べない夜。

誰かと過ごした時間や、そこにあった温度、
言葉にしきれなかった気持ちたちが、
今もまだ、心のどこかで生き続けている。

1. 終わったとわかっていても、手を離せない理由



「もう昔みたいには戻れない」
そう感じながらも、なぜか最後の一歩が踏み出せない。

愛情ではなく、思い出や安心感がふたりをつないでいる。
それでも、そのつながりを完全に断ち切る勇気が持てないこともあります。

別れる理由はある。でも、いま離れる理由がない。
その曖昧な空白の中で、時間だけが静かに流れていく。
そんな関係も、たしかに存在しています。

2. 相手そのものではなく、“あの頃の自分”を守っているのかもしれない



この関係を続けているのは、
相手への想いというよりも、
その人といたときの自分が、
誰よりも幸せそうだったからかもしれません。

誰かに愛されていた記憶。
自分自身を好きでいられた日々。

それを手放してしまったら、
もう二度と戻れないような気がして、
気づけばその記憶にしがみついてしまう。

ほんとうに守りたいのは、相手ではなく、
あの時間の中で輝いていた自分自身なのかもしれません。

3. いなくても生きていける。でも、いないと寂しい



「この人がいなくても、大丈夫」
そう思える日は、たしかに増えてきた。

でも、完全にいなくなるとなると、
心の奥で何かが音を立てて崩れてしまいそうで、
つい、今日もそばにいてしまう。

期待しているわけじゃない。
未来を描けているわけでもない。

それでも、
静かに隣にいてくれるその存在に、
どうしようもなく救われている自分がいる。

4. まだ終われないなら、終わらなくてもいい



無理に気持ちに区切りをつける必要はありません。
ちゃんと心が納得できるときが、いつかきっと訪れます。

「終わっているのに終われない」
その揺れを抱えたままでも、
少しずつ人は前に進んでいけるものです。

心が痛む日には、自分に優しくしてください。
なにもできなかった日も、自分を責めないでいてください。

忘れられなくてもいい。
名前のない関係でもかまわない。

あなたのその感情は、
確かにそこにあった、愛のかたちなのです。

恋愛は、きれいに終われるものばかりではありません。
でも、たとえ儚くても、
心を動かされた記憶は、ちゃんと意味を持っています。

終わりを決められない関係の中にも、
たしかなぬくもりと、
あなたをつくってきた時間があることを、
どうか忘れないでいてください。



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