2025.11.09

束縛って、どこからなんだろう

「どうして返事くれなかったの?」
「明日は誰と出かけるの?」
「SNSを見ていると、少し不安になる」

そんな気持ちが心の中に生まれたとき、
それを束縛と呼ぶのか、
それとも愛情と呼ぶのか。

その境界は、とてもあいまいです。

1. 束縛は、不安と愛情のあいだにある



誰かを想うとき、
その人を失う怖さも一緒に生まれます。

相手の行動を知りたくなるのは、
支配ではなく、安心を求める心の動き。

愛と不安は、
もともと同じ場所に根を下ろしているのかもしれません。

2. 「どこから」が人によって違う



たとえば、
連絡の頻度を決めようとすること。
予定を細かく知りたくなること。
異性との食事を気にしてしまうこと。
SNSやスマホの動きを確かめたくなること。

ある人にとっては自然な関心でも、
別の人には窮屈に感じられる。

束縛とは、行動そのものではなく、
その“受け取り方”の中に生まれるものなのかもしれません。

3. 束縛されて安心することもある



「どこ行くの?」と聞かれて、
気にかけてもらえていると感じる人もいます。

それは、束縛を望んでいるのではなく、
“自分が大切にされている”という確信を求めているから。

恋の形に正解はなく、
求める距離感もそれぞれです。

4. ふたりで見つける、安心のかたち



束縛をなくすことが、
必ずしも良い関係につながるわけではありません。

相手の自由を尊重しながら、
それでも心を寄せていられる。

その“ちょうどいい距離”を探す時間こそ、
ふたりの関係を育てていく過程なのだと思います。


束縛とは、愛が形を探している途中の姿。
そこには、不安もやさしさも混ざり合っています。

誰かを強く想う気持ちは、
時に少し不器用にあふれ出すけれど、
それもまた恋の自然なひとつの流れ。

大切なのは、
相手の心と自分の心の両方が
落ち着ける場所を見つけていくこと。

束縛という言葉の奥には、
本当はただ、
「安心したい」という小さな願いが眠っています。



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