気になることには意味がある~母と父、そして私自身の物語~

クレアのスピリチュアルサロン

久伶愛(クレア)先生

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気になることには意味がある~母と父、そして私自身の物語~

2025.06.29

気になることには意味がある
〜母と父、そして私自身の物語〜


今日は少しだけ、私自身のことをお話しさせてください。


きっとこれは、どなたにとっても無縁ではない「家族」という深いテーマに触れることになるかもしれません。




①母の入院、そして家族の姿

去年の5月のことです。
母が圧迫骨折で入院したのをきっかけに、それまで患っていた統合失調症に加え、認知症も併発しました。


父は「母は太っているから介護は無理だ」と初めから距離を置き、ひとりっ子の私にすべてを任せました。


年末には医師から「覚悟しておいてください」と告げられましたが、それから半年以上が経った今も、母は点滴とわずかな食事だけで生き続けてくれています。


そんな母を見て、父は私に向かってこう言いました。


「人は死にそうでも簡単には死なないものだなぁ」「あんな惨めな姿になるくらいなら、死んだ方が母のためだ」と。



娘に向けるには、あまりにも冷たく、胸を締めつけられるような言葉でした。




②幼い頃からの記憶と母への想い


母は統合失調症の影響もあり、今もなお見えない世界と会話をしています。


面会に行くたびに口にするのは、いつもお金の話ばかりです。

その背景には、長年、父がとてもお金に細かかった影響もあるのかもしれません。

私の心には今も残っています。
幼い頃、母に「○○しなければ○○してあげない」「○○しなければ○○になる」と脅されるように言われたあの日々を。


母の期待に応えられなければ見捨てられるかもしれないという恐怖を、幼い私はずっと抱えていました。

そんな母と一年以上離れて暮らすことになり、私自身の心身にかかる重たいストレスは確かに減りました。


けれど、その分だけ、胸の奥に残っている想いと向き合う時間が増えたのです。




③父という存在とその奥にあるもの

父は、自己愛性パーソナリティ障害と診断されています。


完璧さや優越感を維持しようとする気持ちがとても強く、弱さや不完全さを認めることが難しい人です。


だからこそ、認知症の母を目の前にすることは、父にとって「理想の連れ合い」とは程遠い現実を突きつけられる、耐え難い苦しみなのかもしれません。


父は私によく「俺はあと2年しか生きられない」と言います。


これは死への恐怖や老いによる無力感を、強い言葉に置き換えて表現しているようにも感じます。


もしかしたら「もっと心配してほしい」「もっと注目してほしい」という深層心理の現れなのかもしれません。


生活は私と同居しているので経済的には困っていないはずなのに、「母の入院費」への不満を口にするのも、本当は経済的な不安というより、心の中の重たい苦しみを別の形で吐き出しているだけなのだと感じます。


父の冷たく感じる言葉の奥にあるのは、「恐れ」や「理想との葛藤」という、人としての弱さなのかもしれない…そう思うと、ほんの少しだけ、見え方が変わってきます。




④この家族で生きる意味


母も父も、そして私自身も、この人生でしか味わえない「気づき」や「浄化の機会」を選び、この家族として出会ったのかもしれません。


母は、「コントロールを手放すこと」「愛は条件付きではなく無条件であること」を、その存在を通して私たちに問いかけているのかもしれません。


父もまた、自分自身の理想や恐れと向き合いながら、家族に大きな学びを与えてくれているのかもしれません。



⑤私自身が引き受けている学び


けれど何よりも、この家族の姿を最も近くで見守ってきた私自身こそが、大きな学びを担っていると感じます。


条件付きの愛に傷つきながらも、それを超えて
「親との間に健全な境界線を引くこと」
「親の闇に巻き込まれない強さを育むこと」
それでもなお、「できる範囲で愛を送り続けること」。


これは、私にとってとても大きな魂の試練であり、同時に魂を深く成長させる尊い機会なのだと、今では感じています。



⑥魂は永遠であり、学びは光になる


宇宙の視点から見ると、家族の中で体験する怒りや悲しみ、許しや葛藤といった感情は、他の星では得られない、地球だけの特別で貴重な学びだといわれています。


そして私たちは肉体を離れても、魂は永遠に生き続ける存在です。


だからこそ、この人生で経験する苦しみや痛みも、やがて魂を光へと変えていく。
そんな風に信じています。



母から受けた言葉を思い出して胸が痛むこともあります。


父の言葉に心を痛める日もあります。


それでも歩みを止めず、できる限りの思いを向け続けること。


それこそが、私なりの愛の形なのだと思います。



そしてこの想いが、今、家族のことで悩み苦しんでいる誰かの心に、ほんの少しでも光や勇気を届けられるのならば…


それはきっと、私の魂が選んだこの学びの道が、誰かの魂をも癒す証なのだと信じています。


私たちは皆、自分自身の物語を生きながら、知らず知らずのうちに誰かの心に光を灯しているのです。

気になることには意味がある~母と父、そして私自身の物語~

久伶愛(クレア)先生

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