2025.08.15
『夏の終わりに、こがね色の秋支度』
2025.07.01
七月になりましたね。
はて、梅雨前線はいづこへ・・・・・・?
猛暑の予感に、今から少し震えています。
七月の和名は「文月」、もとは「文披月(ふみひらきづき/ふみひろげづき)」と呼ばれていたそうです。
その名のとおり、七夕に詩歌や手紙、書などを広げて見せる風習が由来なのだとか。
七夕の早朝には、里芋の葉に溜まった朝露で墨を摺り、文字の上達を願って筆をとる──
そんな静かな所作が、かつて行われていました。
ところで、ふと思いませんか?
撥水性のある葉は他にもあるのに、なぜ里芋だったのでしょう。
古くは平安時代、米はとても貴重なもので、庶民の主食は雑穀。それも安定して手に入るものではありませんでした。
そんな中で、里芋は主食をおぎなう重要な作物として「家芋(いえついも)」と呼ばれ、暮らしを支える身近な存在だったのです。
ちなみに里芋は秋のお月見、十五夜にもお供えされていました。
その葉に宿る朝露で墨を摺り、文字を綴る。
願いを届けるための、丁寧で静かな営みですね。
たとえその情景がリアルに思い浮かばなくても、どこか懐かしさを感じるのは受け継がれる祈りの記憶が私たちの遺伝子のどこかに残っているからかもしれません。
奇しくも令和七年の今、またしても米が貴重品となりました。
暮らしは移ろえど「より良くあれ」と願う気持ちは昔も今も変わらないように思います。
昔の人が墨を摺り、真摯に筆をとったように、短冊に願いをしたためるのはもちろん、ふだん使いの付箋やカードにそっと気持ちを添えたり一筆残すことにもささやかなおまじないの力が宿る気がします。
心を込めて願いを綴る、その準備から楽しんでみてはいかがでしょうか。
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